ジャズマスタームスタングブリッジサドルパーツの注意点
ここ1~2年で酒がめっきり弱くなったどうもなっくんだよ。そもそもがさして酒豪キャラでもなかったので、普通くんが脆弱くんに格下げてとこでしょうか。ま、なかなか酔えないよりはいくらかマシでしょうか。
さておき、
実は先日のLIVE中やけにチューニングとかチョーキングとか音程合わねえなと思ったら、使ってたジャズマスターのオクターブネジがぶっ飛んで、フローティングトレモロがさらにフローティングサドル状態になっていました汗。
ぜんぶフワフワかよ苦笑。
そんなことでネジだけ発注すればよいと思って少々探したのですが、うちのジャズマスターメキシコ産なので基本インチ仕様なわけです。が、これがイマイチ判り難い、かつかなり売ってない事に気がつきました。それほど高い部品でもないので試しに色々買ってみる事に。フェンジャパジャズマスな方はあまり不自由しないと思いますが、Fender USA/MEXICO製品をお使いの方は注意が必要と思いここに記す次第です。
ミリとインチの規格違い
まず前提、木製のギターやそのパーツ類は基本的にJAPAN製はミリ規格で、US/MEX製はインチ規格、1インチ=2.54センチメートルという違いがあるわけですが、流用可能で共通使用できるものと使えない部品が混在しています。
やっかいですよね。使えるっちゃイケるけど、無理なものは絶対ダメ、みたいな。しかも25.4mm以下の長さはinchだと分数表記っていうナニコレ嫌がらせかなんかデスカ。それで言えば精密なネジ類なんかは殆ど無理めな部類です。ネジ山の数さえ合っていれば、大き目な穴に細めのネジならワンチャン入るっちゃカモですが、本来の機能を果たさない可能性が高くかなりオススメできません。が、
ブリッジの土台自体は何れにも収まります。
「ムスタングブリッジのサドル逆向きでも良い説」もそうですが、ムスタングブリッジは元々意図的に少々動くように遊びがあるので、JAPAN・USA/MEXICOいずれも問題なく乗ります。ただし、ブリッジに空けられているオクターブネジ挿入穴の弦間ピッチとサドル幅が微妙に異なりますので、土台とサドルを入れ替えて使う事はあまりオススメ出来ません。
JAPAN製サドル弦間は11ミリでUS系は約10.5ミリ
になっています。(※全てのモデルが必ずこれに該当するかは未確認です。)オクターブネジを挿入する穴の間隔がそれぞれに最適化しているので、つまりアメリカ製のinch土台にジャパン製の11mm幅サドルを並べて使う事は物理的に出来ないのです。逆にJP土台にUSサドルなら乗るっちゃそうですがちょっとずつ隙間が空きますし、ネック幅とのフィッティングにも気を使う必要が生じるはずです。…!…思い付きですが、これもしかしたら共鳴抑制になるかもしれませんね笑。
また例えば、インチの土台に「1弦と6弦だけJP11ミリのサドルを載せる」くらいであれば問題なく搭載可能ではありますが、弦高調整したときに思ったのはインチ規格よりミリ規格サドルの方が微妙に低い(溝の深さかサドル径かは分かりませんが)気がしたので、各弦高バランスを整えるのにまた別の気を遣うかもしれません。
ちなみに冒頭一番上の画像の1・6弦用サドルはHPにミリともインチとも記載がなかったので買ってみたら当たり前のようにJP11mm規格でした苦笑。いやどっかになんか書けし。普通に日本で流通していて表記がない物は基本ミリ規格と思った方が良さそうです。
サドル径にも微妙な違い
があります。確認したのはインチ系サドルですが、ムスタングブリッジサドルは
- 1&6弦(小)
- 2&5弦(中)
- 3&4弦(大)
と三種類の大きさ(径)のサドルを使いますが、フィンガーボードラジアスに応じて1&6弦用サドルの大きさが微妙に異なる場合があります。例えば、9.25R指板の場合よりもアメリカンウルトラシリーズ等に見られる10~14インチコンパウンドラジアス指板の方が1&6弦に使用されるサドルが大きくなっています。
画像上がジャパン規格ブリッジ、中央がインチ規格ブリッジ、下段がアメリカンウルトラに使用されるインチ規格サドルです。中&大サドルは基本共通のようですが、指板Rに応じて小サドルのサイズに違いがあるようです。
で、
ステンレス製のインチオクターブネジ
が合致したのでネジだけ使う(#4-40/約2.7×14mm)。デフォルトのネジよりも長さがちょっとだけ短かかったのですが、3弦と6弦用と考えればむしろ収まりが良いかも。ネジ頭(なべ部)のドライバー+部分も潰れにくいステンレス製おすすめですよ。
ちなみに後日遅れて届いた「UNC-40山-#4-5/8inch」が標準仕様とジャストサイズでした。
けっきょくインチ規格のサドル(弦が乗るコマ)自体は見つけられず仕舞い。どこで買えるんだろ?土台ごとジャパン製に換えれば済む話ではあるけど、弦間ピッチは日本製の11mmじゃなくいまのちょっと狭い約10.5mmを維持したいんよね。
そんな苦悩と注意喚起でした。
その他のギター&機材談話はこちらなどよりどうぞ。ほなまた。