コンプレッサーの使い方と選び方
昨年暮れ12/23にZOOM-G11のV2.0バージョンアップが実施されていましたよね。アップデート&実装は済ませていたものの、B6で好評のベーシスト向けモジュールの大幅追加等が中心だった事もありまだあまり触れていなかったのですが、ギター向けペダルやアンプシミュレーターも少し追加があったのでそれらをじっくり試してみました。
中でもギター対応コンプレッサーの追加が2種あり、一つは発売当初から搭載されていたいわゆるダイコン系「COMP」のブラッシュアップに近いイメージの「DYN Comp」ですが、ナチュラル系名機のdbx「160 Comp」モデリングがとても良かったのであれこれと組み合わせて根暗にずっと遊んでしまいました笑。色んなモジュールが手軽にお試し比較検証できるのもデジタルマルチエフェクターの長所よね。
ほぼ丸1日費やして延々地味にコンプの弾き比べするギタリストなかなかやべえぞ汗。
COMPをどんな用途目的で使うか
を考えると、
- コンプ感を強調する
- 薄らナチュラルに使う
の2パターンに大別できます。コンプレッサーは写真や動画の編集でいうと「色彩度」や「コントラスト諧調」のような基礎整音の要素と言え、方向性として「素を活かし最低限整える」か「演出的に最大限盛る」かのコンセプトで調整アプローチが変わります。
当然曲調やフレーズによって音色や狙う効果が変わるわけですが、前者1のコンプ感重視なら好きなペダルをよきところまで好きなだけかければ良いですが、後者2のナチュラルテイストを追い求める場合は少々緻密な設定が必要と言えるかもしれません。
ぼくは強い圧縮感が基本的にあまり好きではないので、主軸は極薄くスーパーナチュラルを全体にかけたい薄化粧タイプです。自分自身はブラインドテストでも確かに違い判るけど、他人が聴いてもコンプ使ってるか否か地味によく分からんレベルで。
…いわゆる詐欺系のやつ笑。
あるいは自己満足のやつ泣。
設定項目の使い方
コンプレッサーを使う際の代表的な設定項目を説明します。
COMP・SENSE・SUSTAINなど
圧縮の効きの強さ。詳細な微調整ができない総合的なまとめ設定で、強めるほど「閾(しきい)値」が下がり「圧縮率」は上がる。結果、サステインも伸びる。
Threshold(スレッショルド)
閾値。入力レベルの圧縮を開始する値。
Ratio(レシオ)
圧縮率。閾値を超えた時どのくらい圧縮するかを指定する値。あるいは比率指定。
ATTACK・Kneeなど
閾値から圧縮値までの速さ、ニーは効果発揮曲線。強めるほど早く圧縮されるため圧縮感が強く目立ちプリプリパコパコする。
VOLUME・LEVELなど
次へ送る出力の音量レベル。
…と、この辺りの項目が一般的でしょう。これらに加え「ハイ&ロー」など音帯域を個別に音色微調整できるものもあります。
コンプの音色特性と設定項目で選ぶ
このように、そのエフェクターペダルの音色特性自体はもちろんですが、ギター用ペダルの場合「スレッショルド&レシオ」を個別に細かく調節するのではなく「センス」などで漠然と大体の効き目を選びアバウト設定するタイプのものもありますので、細かく追い込みたい場合は調節可能項目がペダル選択の大きな要素となります。
ぼくが好きなコンプペダルのナチュラル志向な基本設定はだいたいこんな感じです。弾き比べの画像は大きめでクリックで数値拡大もできますのでよければご参考に。↓
ダイナコンプなんてパコパコ系の代表格だけど、ミニマムな設定ならわりと自然に取り入れられます(それでもぼくの中ではしっかり強めの効きが欲しい時に使う部類ですが)。あとは個別の音質特性で求める音色に似合うものをチョイスし微調整します。
G11で今一番使用率高いのは「Rack Comp」かオプト系 DEMETER Compulatorモデリングの「Black Opto」だったけど新規追加の「dbx160」も良いなー。
コンプレッサーにこだわりだすとなかなかエンドレスだけど、マルチエフェクター等持ってる人はぜひ試しに色々使ってみると造詣も深まるので良い経験となるでしょう。
録音して音を確認する際の注意点
として、簡易録音機やハンディカメラなど収録する機材のマイク仕様によっては雑音キャンセルやより人の声を聞き取りやすくするため自動で音声に強めのコンプレッションがかかるものも少なくないので、生音楽録音に適した機材で録るか極力生の実音を聞き判断しましょう。
ちなみに、
dbx 160 Compressor
は元来エレキギター専用ではなくレコーディングでマスタリングエンジニアが使うようなマルチ機で、ベースももちろんボーカルやドラムやキーボード音源などにも幅広く使用されているコンプレッサー。
故に、いかにもギターコンプらしいブラックでダンサブルな圧縮に向いているとは言い難いですが、アタックが早く強いものから極うすナチュラル圧縮までカバーできるのでプレイスタイルも帯域も限定せず対応力が高い万能機と言えるでしょう。ここはある意味良し悪しですが、使用による音色変化も極少なくギター個体本来の鳴りや味わいをそのまま活かせます。
デジタルモデリングとはいえこんな名機が気軽に楽しめるなんて科学技術の進歩素敵ね。
そして…
ちょうど
2022年02月02日
だったので
02時02分
の公開狙ってみました笑。
デジ感爆裂でしょ。次のチャンスは「2022/02/22/22:22」辺りですか。
しょーもな照ほなまた。
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