シャープ♯とフラット♭の愉快な解説


シャープ(♯)やフラット(♭)という音楽変化記号があることはみなさまご存じの方が多いと思いますが、今回は難しい音楽理論というより主ギター目線でこの辺りの理解を深めるべくの説明をより解りやすくするために少し愉快な雑談を交えて説明してみますね。



臨時記号としての意味

♯(Sharp)は半音上げる

シャープと一言そのまま聞けば一般的には「鋭い」とか「鮮明」とか「大手電機メーカー」を思い浮かべる方が多いでしょう笑。なぜそう名付けたのかは存じ上げませんが、音楽的には意外と半音上げる事です。日本語表記は「嬰」。見落としに気づいたら即1フレット分チョーキング笑。

♭(Flat)は半音下げる

フラットの英語直訳は「平たい」とか「扁平」など均一で変化が少ない様子。エッセンシャルな某ヘアケア製品に至っては「髪のくせやうねりを整える」優れもの。ところが、音楽的にはむしろ真逆ともとれる、まさかの半音下げ。日本語表記は「変」。緊急時はトレモロで半音下げましょう笑。

英語の意味とは大きく異なる♯と♭

本当に不思議です。
譜面に書き込む極小さな記号なわけですから、見やすくて書きやすいシンプルな形状が求められるのは当然としても、そもそもこんなにも本来の意味と全く違うネーミングからして紛らわしく一般人にイメージ的な誤解を生む危うさを禁じ得ないのです。意味的に「鋭い感じに変化」とか「均等に整える」とかならいざしらず、です。もはや「」「」「」「」「UP」「DN」とかでよくね?などと大胆ではしたない妄想が脳裏を過ってしまうほど、もうほんと、なんたら七不思議のひとつくらいのノリで謎ですので注意が必要です。

ナチュラル(Natural)で元の音程に戻す

本位記号「♮」ですが、もうこれに至ってはなんならむしろフラットの方が元にリセットされそうじゃんっていう苦笑。直訳「自然に」って、もう「いい感じに」とかと同じくらいふんわりしたニュアンス指示かよですが、元調表記に戻った意です。

異名同音(Enharmonic)とは

表記の仕方は違うけど実際の音程は同じ音の事。例えば「G♯」と「A♭」は同じ音ですよね。かといって、好きな方を選んで使えば良いというわけでもありませんし、一定のキー(モード)の中では♯と♭が混在することもありません。( ※ 逆に言えば表記が変わった場合、部分転調や借用移調したサインとも言えます。)まるで

♯:アイツが出演するならおれは出ねえぞ!

とか

♭:あの子が飲み会に来るなら私はパスよ!

みたいな冷戦状態の不仲な二人みたいと覚えるとよいでしょう笑。あるいは、似すぎたもの同士は憎みあう同族嫌悪とか。

どちらを使うかはモーダルな前提条件を経て必然的に決まるのですが、基本的にはスケールの音価値(主音に対し何番目の音か)で決まります。けどまあこの辺りは個人的にはアレンジャーや鍵盤系プレイヤーとかならさておき、ギタリストは指板上でずらして考えちゃうので別にそこまで厳密に把握してなくてもいいのかなあと密かに思っていたり微笑。



調号としてのシャープ♯とフラット♭の移調

調号の場合、メジャーC(マイナーA)キー以外で譜面冒頭で曲のキーを指定する際にも使用されます。五線譜の、どういう場合に、どういう順番で、どういう場所に、など細かな約束事がありますが、ちょっと記載も面倒で音楽理論のお勉強ちっくなのでもっと詳しく知りたい方はより専門的な各処でお調べを笑。キー移調の順は次の通りです。

シャープ♯系移調

調号無しのキーCを起点にシャープが1つ増える毎に、
C→G→D→A→E→B→F♯

フラット♭系移調

調号無しのキーCを起点にフラットが1つ増える毎に、
D♭←A♭←E♭←B♭←F←C


※同時にマイナーキーも平行調で含まれています。詳しくは「メジャーとマイナーの平行調的恋人関係(スケール編)」をご参考に。



#井桁などとの混同に注意

最近はハッシュタグとかで使用される「#」はパッと見「♯」と酷似していて一般的にもよく混同されているのですが、これは「井桁(いげた)」という別の記号です。「ハッシュ」の他に英語で言うと「Girder」とかなのでしょうか。見分け方は、斜めに描く線が横ならシャープで縦なら井桁。この誤解の元凶は、電話の自動アナウンスなどで「…最後にシャープ#を押してください。」だと思うのですが、あれ、正しくはイゲタなんです苦笑。

フラット♭と間違えやすい小文字のbや数字の6

も一見よく似ているので手書き譜面の時は特に気をつけましょう。「B♭」はビービーではなく「Bフラット」ですし、「B6」は「Bメジャーに長6度を加えた和音」です。臨時記号の場合は表記の位置が右下ではなく、音符や音名の右上に一回り小さく記載します。ただし、ウェブサイトなどでは「♭→b」と置き換えて表記する場合はあります。




そういえばちょっと余談ですがぼく最近から

NACに#sharp

とつけているのですが、この#記号は特に発音しなくて結構ですし、怒りを表現する

こめかみの血管 #

とかでもありませんからどうぞ安心してください。ならなぜ付けたのかというと…

SEO配慮です笑

そのままNACだと音楽や芸能関係だけでいっても「アコースティックギター弾き語り倶楽部団体」さんとか「K付きのラブソングが有名なアメリカL.A.出身の人気ロックバンド」さん、さらには芸能事務所(プロダクション)さんやCG制作会社さんなど、業界を限定しないとそれこそあれもこれもうちもと強豪犇めく超ビッグワード過ぎるので、っていう下衆い目論見です照。まじ一回ググってみ?めちゃくちゃあるから笑。まあユーザビリティ的にもネーミングはなるべく差別化した方が親切よね。

シャープ同様テンションも上げていけるように

て意味もあります。ぼくはどちらかというと常に割とクールめというか…淡々黙々とこなす農耕民族タイプというか…引きこもり陰キャぎみというか苦笑。セブンスコード上でのマイナー3rd音クォーターチョーキングみたいなイメージ?ポジティブ精神大事よね。なのでそういう自戒の念も込めまして。あとついでに

運気も右肩上がりシャープ増すると良いな

っていう漠然とした神頼み的他力本願もありますね。運ってもう人智を超越した不明瞭で願掛け祈る事位しかできないので。すがれるものならこの世のあらゆる長いものにすがりまかれていきたいですやん。そしてなによりも…

素敵女子から声高に黄色い声援を浴びたいのです!

普段よりも語尾を半音上げてもらって明るくかつ色っぽく甘えた感じの可愛い声で

ナックぅ~ん #

ってどうしても呼ばれたかったのですいっくんぽくてごめんなさい。もし環境依存文字じゃない絵文字的なハートマークがあったら絶対そっちになってたでしょう。前向きに歩いていこうぜっていう#。


ギターNAC#


あかんもはやクールどころか無気力つうか釣られて絶望した魚の目ですな。
もっとシャープ♯していくで。



ちょっと余談が過ぎました笑。



ちなみにぼくは、

スコアはなるべくコード譜に書き直してシンプルに纏めて都度要点をメモしたいタイプです。この場合はキーは調号ではなく文字で記載してしまいますが、当然各コード等に臨時記号は出てきますので直感的に理解するには慣れも必要。自分なりにまとめた方が曲構成の全体像と流れが把握しやすく、局所的なフィルインや部分的アレンジ変更にも対応しやすいと思うので、書き起こすのに一手間かかりますが、個人的にはこの方が曲の覚えも早く結果効率的です。


コード譜の書き方例


極力左ページに進行をまとめ、右ページに使用音色やプレイ要点、気づきメモ等をがんがん書き入れていきます。複雑だったり長い曲の場合は仕方がないので見開き使って隙間に書き込みますが、色分けしてゆけばかなり見やすくできますし、なにより、自分で書いたものの方が理解も記憶も深まりやすいはず。ある程度暗譜できればあまり使わなくなりますが、アレンジ構成変更や、忘れたころ久しぶりにまたこの曲やる事になった場合などにも重宝しますので、ギタリスト音楽論的にはもちろん、ベーシストやドラマーさんにもおすすめですよ。

ではでは♯