チューンオーマチックブリッジ調整交換(JAGUAR編)


過去一穏やかに過ごす自粛日々の中、これまでとは少し違う視点で自宅の愛器達をゆっくりじっくり愛でています笑が、そんな折、Fender MEX JAGUAR の6弦の鳴りがどうも安定していない気がして。

製品精度の上がった現代においてもやっぱりギターって基本的に繊細なアナログ楽器だから、個体差もあれば劣化の癖も生じるわけです。人によって弾き方もかなり変わるだろうし。で、いちど劣化した(と思しき)ブリッジを試しに交換してみる事に。


Fender Mexico Classic Player JAGUAR Special

Fender Mexico Classic Player JAGUAR Special

は、ギブソンレスポールやSG系ギター等ではお馴染みのチューンオーマチック(固定式Adjusto-Matic)ブリッジを採用していますが、このTOMは弦高調整が支柱2点(1弦側と6弦側)のみで、予め指板12Rに概ね適したサドルの高さ(カーブ)になっているので、各弦の高さを個別に微調整することができません。

加え、ストラトやテレキャスのような個別サドルタイプのように特定サドルコマ部分だけ取り換える事もできない作りなのでブリッジごとの全部交換。チタン製と迷ったけど今回はGOTOHのGE103B-Tクロームで。

で、このTOMブリッジの各弦サドル部は溝切りが必要です。目印程度の切込みがついているので、そこを目安に三角の金鑢▲で適当に削ります。(※ホームセンターやなんなら大きめの百均でも買えます。)

テキトーじゃありませんよ。

くっそ慎重に少しずつ、しかし確実にです。


サドルの溝を切った状態


こんな感じ。ジャガーの指板は9.5Rなので1・6弦はより深めの溝になります。(※ギター指板R(ラジアス)による弾き心地の違いもご参考に。)なれたら、この段階で指板Rと各弦高のバランスをお好みの削り具合で整えてもよいかもしれませんね。コツというか重要なポイントとしては、サドルと弦の接点を極力少なくした方が鳴りもチューニングも安定するので、ブリッジに対して水平ではなくテール(後方)に向かってなるべく浅く斜めに切り込むのがおすすめです。オクターブチューニング用サドルを最後端にして外枠のふちをぎりぎり削らないイメージ。強めにストロークしたりチョーキングしたりしても弦落ち(外れ)しなければそれで事足りるので不慣れなうちは少し物足りないかもくらいで少しずつ試しながらやった方がいいです。削りすぎると決して元に戻りませんからね。


GOTOHのGE103B-Tクローム裏

GOTOHのGE103B-Tクローム表


裏表はこんな感じです。上下で逆に撮っちゃったけど笑やっぱり日本製の製造品質の高さが見てとれます。あとなぜかオクターブ調整ネジがプラスになりますが、まあこのへんはべつにどちらでも。


ブリッジを交換した結果

6弦の鳴りも概ね改善し大正解。やっぱ張力も強い太い弦の方から削れたり痛んじゃうのかもね。てことで、ナット側じゃなくて一安心いたしました♪

ちゃんと調整しても鳴り方に不満がある場合はまずブリッジ、次にナット(ヘッド側の0フレットの白い横棒)を疑いましょう。電装系じゃない場合は直接弦を張ってるネックとこの両端2か所要チェックです。

(ちなみに後日ローラーブリッジTOMの音と効果を検証レビューもしたので興味おありでしたらどうぞ。)



しかし…



今月の弦交換の頻度はんぱねえんだけど苦笑


ダダリオのエレキ弦


まあそんぐらい頻繁にギター触ってるって意味では良い事なのだろうけれど。まじでマスクよりダダリオ送ってくんねえかな泣。