バンド構成のギターの役割&楽器種類別解説

昨今増えたおうち時間で一人で楽しめるエレキギターなど弾いてみようって方も多いのか、楽器販売関係が大変好調の様でミュージシャン人口が増えるのは嬉しい限りです。学生の頃と違い社会人になると経済力が段チですし。そして、ある程度弾けるようになると次のステップとして「誰かとバンド組みたいな~」と思うのは至極必然です。生演奏のプレイヤー同士呼応したセッションや即興こそ音楽の醍醐味ですからね。そんなことで今回ギターブログなのですが笑5〜6人編成程で組む事が多いミュージックバンド内で一般的な楽器の種類に応じた基本的な役割やキャラクターを解り易く説明してみたいと思います。もしかしたらこれから何か楽器を始めようか迷っている方などにも、環境特性や性格などを理解する事でやりたいパート選択の良いヒントになるかもしれませんね。


スタンダードなバンド編成画像



ギターの役割と分担

他の楽器と比べてもプレイヤー人口が圧倒的に多いので、1バンド構成中にツインギターどころか3人居る事も珍しくないのが一番人気のギターです喜。フォークな弾き語りスタイルや多彩なフィンガーピッキングプレイなど、単独演奏でも音楽演出的に成立させ易く、練習環境面でも難易度が低いためですが、反面、個々スキル差も大きく、必然総合的にギタリストが一番バンドが組み難いパートと言える面もあるかもしれません。噛み砕いて言えば、競合多く被りまくりです笑。つまり向き不向きというより、如何に練習熱心に取り組めるかが肝といえるでしょう。


GUITARのイラスト

ギターは元来和音を奏でられる弦楽器として誕生しましたが、エレキギターに発展し音色もアンプやエフェクター等でバリエーション豊かに変えられる現代アレンジ楽曲での役割や演奏方法は多岐に渡り、バンドの構成や音の厚みに応じた弾き方やコードボイシングのチョイス、鳴らす音色の選択や調節もセンスの見せ所です。バンド内にギター1人の場合は、編曲の中で総合的に一番必要で印象的に目立つフレーズを都度取捨選択しながら弾き進めますが、複数人いる場合は表現し興じたい事や得意なプレイなど個々の好み等で大まかに、あるいは楽曲毎に役割分担する事になります。アコギ担当がいる場合などはその楽器の音色特性に応じて適切にパート分けします。


メイン(リード)ギター

曲中で比較的目立つメロディーラインやリフや間奏ソロパートなどを中心に担当する美味しいとこ取りのエースで4番のイケメンキャラです羨。バイオリンチームでいうソリスト的ポジションで、バンド全体の印象やキャラクターをリードし醸す花形プレイヤーとなる場合が多いと言えます。が、逆に「リズムプレイが下手だから」などの消極的理由で半強制的に担当させられる場合もあります苦笑。役割として解り易くキャッチーなフレーズが増える傾向にあるので見え方的にバンドメンバーの中でも一番上手い人と思われがちですが、実は意外とハッタリや誤魔化しが効くパートかも。


サイド(バッキング)ギター

コードバッキングはもちろんファンクなリズムプレイやカッティング(ストラミング)プレイなど、楽曲の基礎演奏となるノリやコード感を生むパートを中心に担当しつつ、リードギターのプレイに応じて臨機応変にアレンジし演奏全体を総合的にサポートするバランサー役でもある影の支配者。アコースティックギター専任などもこちら寄り。リズムフレーズやコードプレイが増えるため素人目線にはさして目立たず脇役で地味目に観られる事も多いポジションですが、ベース等と同様職人向きで、演出的な派手さは少ないですが曲中で常に鳴る基礎演奏が主なのでココが下手だとバンドサウンドの濁りや最悪不快に鳴り続ける雑音になりがちです苦笑。

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ベースの役割

昔から「ギターは弦が6本もあって難しそう」という素人考えのイメージ理由が切っ掛けで始める人も少なくない(偏見?笑)印象の4弦エレキベースもギターと同様一般家庭内などでの演奏環境面の難易度は低いと言えます。大柄なウッドベース等のフレットレス系を除けば、プレイヤー人口も少なくないですが、最低限ある程度弾けるようにはなり易い反面、一定レベル以上の上達が難しい奥深さもあり、いわゆる上手い上級者ベーシストは取り合いになりがちの人気者になります笑。


BASSのイラスト

形状的に極似た見た目から一般人的にはギターと見分けが付かず混同されがちですが、奏法面では大きく異なり、低音の単音ベースラインを奏でるシックなプレイが中心です。オーケストラで言うとチェロなどに近いでしょうか。フレーズとして複音や和音を弾く頻度は低いためギター等と比べ一人で練習していると地味なパートに感じるかもしれませんが、リズム感・グルーブ感・ダイナミクス感など演奏楽曲の迫力や品質を決定付け根幹を生す要となる重要な役目です。正に「縁の下の力持ち」を体現する職人気質でいぶし銀なダンディ君にぴったり(イメージ)。ベースを演るならぜひ迫力満点な髭をたくわえよう!笑



ドラムの役割

今回紹介のバンド中パートで最も取り組み難い楽器と言えるのが打楽器であるドラムスと言えるでしょう。自宅にドラムセットを組んで容赦なく叩ける環境を用意できる人はそう多くありませんので、教室レッスンやワークショップなどに通って鍛錬するか、リハスタで個人練習する以外は、エレドラで我慢するか仮想のイメージトレーニングを重ねるしかありません。狭い部屋で雑誌を積み上げて独りでバタバタと叩く姿は全米の涙を誘います泣。必然、演奏人口も少なく、コード進行などを把握する必要もないためスケジュールの許す限り複数バンド掛け持ちするドラマーも多いです。逆に、ドラム等だけリズムマシン(ドンカマ)やPCで打ち込みカラオケで同期演奏するユニットも珍しくありません。


DRUMSのイラスト

打楽器は特に音楽ジャンル的なアプローチに制限は在りませんが、バンドサウンドの中で主にリズム&テンポを掌るリズム隊長であるドラム担当は、楽器の中でもスポーツの感覚に近くある程度体力も必要と言えます。打音など太鼓の鳴らし方や、フィルなどテクニック的なことよりもまず、一定のリズムと音量がキープできる事が大前提で、特に短いスパンでのテンポのブレはバンドのノリやグルーヴの安定感を即削ぐ致命傷となるからです。難しい事をやろうとして部分的に一瞬モタるくらいならシンプルな演奏でリズムキープした方が客観的な聞き心地は断然良いです。その前提で、曲の構成や盛り上がりに応じて手数や抑揚等で表現を変えられると良いでしょう。あと、野球で言うキャッチャーとか、サッカーで言うキーパーみたいに、「お前デブで体デカいからドラム担当な!」みたいに雑に振るのはやめたげて汗。



キーボードの役割

ピアノなどの鍵盤系演奏者を総称してキーボーディストやピアノフォルテと呼びますが、鍵盤楽器は比較的幼少期から学ばないと高度な技術習得が難しい特性の楽器と言えます。加え、音楽理論的な教育面も同時にしっかり学ぶため、楽隊の中で最も音楽的な知識と教養を持ったプレイヤーが多い傾向にあります。当然、アレンジャーとして編曲を担当する事も多くなり、オーケストラで言う指揮者やバンドマスター的役割を果たす事も少なくないでしょう。個人的に生真面目な優等生で学級委員長の箱入り熨し付きお嬢様みたいなイメージ憧。


PIANOのイラスト

生ピアノプレイはさておき、電子キーボードなどでは極めて多種多様な音色が出せるため、ヴァイオリン風ストリングス音色から特殊なSE的効果音、管楽器風音色や打楽器音など、ありとあらゆる場面で効果的な演出やサポートが可能なので、クラシック~ジャズ~ポピュラーミュージックなどあらゆるジャンルやテイストで重宝されます。異常に女子率の低い職場のOLさんぐらいモテモテで引く手数多です。が反面、デジタルエフェクト音源では都合の良いSE装飾なんでも屋に陥る不遇なケースもあるので、ピアニストとしての真価の本領発揮はやはりピアノ旋律と言えるかもしれませんね。



サックス等管楽器の役割

管楽器の代表格。あるいは爽やかな音色のフルート等も。とっかかりで一番多いのは吹奏楽やクラシック系からの人ですが、最近はジャズ切っ掛けのプレイヤーも少なくありません。意外と生音の音量が想像以上に大きいため、ドラム同様に学ぶ環境面のハードルは高めで、楽器自体やメンテナンス維持費等も比較的高額になるためプレイヤー人口自体は少なめと言えます。大人なピアノとデュオ組んで都会の高層ビルのお洒落なバーで寒そうにトレンチコートの襟を立ててダンディーに吹いて欲しいやつ。


SAXのイラスト

バンドでは基本的にはメロディアスな旋律やホーンアレンジがハマる特性。ごめんなさいぼくは全く演奏経験がないのでスキル習得の難易度とかその辺り全然具体的にイメージできないのですが汗、聞き知るところでは、まともに発音させるのにもまず一苦労あるようなのでまあかなり難しそうな印象。両手とも指先で操るため視覚的にもなにやってるか分かり難そうだし、速弾きとか連弾とかどう考えても不向きで難かしそう。あと逆に、ロングトーンで綺麗にヴィブラートさせるとかもめっちゃ肺活量いりそうで怖い汗。白玉続くスローな曲とか酸欠なりそうなので体調管理面も注意が必要でしょう苦笑。唯一無二のそのブルージーで美しい音色はいるだけで世界観を生み出す主役級に濃いキャラで持ってる佇まいだけですでにくそ格好良いです。あと1番金もってそう



ボーカルの役割

最後にいちおう触れておきますと、唄モノ楽曲で主に声を出す歌手です笑。パートは主旋律メロディー専門。道具を使い操る楽器ではないという意味では、取り組むハードルは最も低いと言えます。カラオケに行った事ない人はまずいないでしょう?。が、誰もが歌えるという事は同時により上手に歌う事が難しくもあるという事です。目に入る全員が俺のライバルみたいな。また楽器演奏者とは少し違い、テクニック的なスキルよりも情緒に訴求するニュアンス表現の要素が重要度を増し、人間的な魅力やキャラクターが演者としての品質や評価に直結する事も多いので、あらゆる面で絶対的な正解がないのがボーカル評価が最も難しい処といえるでしょう。上手いか下手か、より、好きか嫌いか、オレか俺以外かみたいな気分。

昔は完全にPA任せだったリバーブ(エコー)等の音質調整も、最近はボーカル用マルチエフェクターなどが安価に入手可能になり、イコライジングどころかオートでコーラスハモってくれるピッチシフターからボイチェン機能やボカロ風ロボット音色までライブでも自分で再現可能なので自己プロデュースの演出的に色々試してみても面白いでしょう。

そんなこんな歌唱法や技術面はさておき、「歌いながらノリたいけどギター弾くのは面倒くさいなあ」って怠惰(失礼笑)なヴォーカリストにオススメな楽器がマラカスやタンバリンです!


MARACASのイラスト

パーカッション的な使い方でイケるので特別な練習も大して必要ありませんし、マイクを通さなければそれほど演奏の邪魔にもなりません。楽器も安くて小さくて持ち運びもラクチン。イントロや間奏中での歌わない間の座持ちも良いし、なんとなくメンバーと一緒にバンドサウンドを作ってる風な妙な視覚的一体感も手軽に生み出せます。サンバやボサノバなどのジャンルでは主役級に重要なパートにもなりますし。ただの振り付け的な意味では場面によっては指ぱっちんでも可ですが、やり過ぎると第一印象で嫌われますので注意しましょう笑。



NAC#'s love live band sessions!

バンドやろうぜ!って雑誌昔あったの知ってますか?通称バンやろ。ネットやスマホの発達と共に入れ替わるように消えてしまったけど昔から同じ趣の仲間を見つけるって難しいよね。前「バンドメンバー募集リアル掲示板に覚える懐かしさ」かいた通り知らない大人同士が一緒に遊び一つの活動に取り組むって難しい面もあるけど、経済面・スキル面・スケジュール面など様々な困難を乗り越えて尚、喜びや楽しさがライブセッションにはあると思うので、いい歳した大人にこそバンド組んで生演奏して音楽の醍醐味を体感し味わって欲しいです。流行り病一連でライブハウスなどのショービジネスも厳しい状況ですが希望捨てず楽しく生きましょ。

さいご、マラカスをオチ風にしちゃったけど小馬鹿にする意図はもちろんないよ。誰もが楽しく奏でられる素晴らしいリズム楽器て意味でよ。

今回の様なギタリスト音楽論的記事や、
ギター&機材談話関連もございますのでぜひどおぞ。
(★バンド間グループビデオ通話アプリ会議の注意点などもご紹介しています。)


ナックギター

どうももしかしたら今年花粉症デビューしてるかもしれないです。幸いくしゃみはないけど、喉と目と疲労感がやばいです。あるいはこれが老化デスカ(遠い目)。ちなみにこのページのイラストぜんぶぼくのスマホ手書きです。なかなか可愛いでそ。いいえ、ヒマじゃないです。凝り性分なだけです。ほなまた。