弦の太さで音も弾き心地も違う話

うどんはコシがあって太い方が好きなドウモナックンダヨ。

みんなエレキギターにどのゲージ(太さ)の弦張ってますか?

ウェブサイトやYOUTUBEなどでオススメされているものだったり、メーカー規定の標準だったり、好きなプロのアーティストが使っているとされるものと同じセッティングにしてみたりだったりと理由やきっかけは様々だと思いますし、ただなんとなく漠然と決めている方もおられるかもしれませんが、弦ゲージ選びから既にミュージシャンとしての音作りが始まっており、少し太さを変えてセットアップするだけで鳴る音も弾きやすさも変化し、お使いの楽器のキャラクターや印象も変わるかもしれませんyo。


数種類のギター弦セット

画像はたまたまダダリオのバリエーションがあったの撮ってみたですが銘柄にはあまりこだわらないタイプです。なんなら激安弦でもこの辺の新品張りたてならさして気になりません苦笑。



エレキギター弦の主なゲージの種類

ギター弦の太さの事をゲージ(String Gauge)と呼びますが、一般的に1/1000インチの数字で表記され、そのバリエーションには標準的なパッケージがあります。相対的に太くなるほど張力は増し、低音~中音帯域の音量が上がる事で音質バランスも変化します。メーカーやブランドによって一部変則的なセットも存在しますが、目安として段階的に各バリエーションの特性や性質を解説します。( ※ 掲題カッコ内の呼称は銘柄により様々です。)


08-38(Extra Light)セット

ギター弦で一般的に最も細いセット。初心者や指の細い女性などでも楽に押さえやすい反面、高音弦などは特に細いため物理的に切れやすく、低~中音の鳴りも弱く不足しがちでペチペチする繊細な印象が強い。が、意図してその音色を求める場合も在り得なくはない。

  • 1弦:0.008 inch
  • 2弦:0.010 inch
  • 3弦:0.015 inch
  • 4弦:0.021 inch
  • 5弦:0.030 inch
  • 6弦:0.038 inch

09-42(Light)セット

一般的に最も使用されている(と思しき笑)標準的な太さ。現代でのエレキギター製造の基準設定になっている事も多く、バランスよく安定したパフォーマンスを生める範囲でのギリギリの細さと言えそう。楽器店頭展示などで張られている弦はこのゲージが多い。

  • 1弦:0.009 inch
  • 2弦:0.011 inch
  • 3弦:0.016 inch
  • 4弦:0.024 inch
  • 5弦:0.032 inch
  • 6弦:0.042 inch

10-46(Regular)セット

上記09セットに次いで売れている(気がする笑)太さで、中級~上級者あるいはプロはむしろこちらをスタンダードと考える人も多い。バランスの良い張力が生じ、プレイスタイルを選ばない安定した弦振動と確な弾き心地が魅力。音作りも幅広く飾りやすい。

  • 1弦:0.010 inch
  • 2弦:0.013 inch
  • 3弦:0.017 inch
  • 4弦:0.026 inch
  • 5弦:0.036 inch
  • 6弦:0.046 inch

11-49(Medium)セット

現代では太めの部類と認識されるが、昔は割とポピュラーだったためネーミングがミディアムとされる事が多い。張力も発音も強く太いサウンドメイクも容易なので、ハードなロックはもちろんジャズ系の落ち着いた音色にも適す。が、この辺りからベンドは少々厳しめ。

  • 1弦:0.011 inch
  • 2弦:0.014 inch
  • 3弦:0.018 inch
  • 4弦:0.028 inch
  • 5弦:0.038 inch
  • 6弦:0.049 inch

12-54(Heavy)セット

エレキ弦で一般的に最も太いセット。アコギ弦がこの辺りの太さからなので、敢えて統一し揃えて使用する人もいる。言わずもがな鳴りも極太でブリンブリン。ただしマッチョ系でない限り1音チョーキングはかなり気合いがいるため心理的にも諦め多用しなくなる傾向はありそう。

  • 1弦:0.012 inch
  • 2弦:0.016 inch
  • 3弦:0.020 inch
  • 4弦:0.032 inch
  • 5弦:0.042 inch
  • 6弦:0.054 inch

その他の変則セット

概ねこんな感じの5段階です。通常スケールのエレキギターにおいては「09」か「10」セットが標準と言えそうですが、有名ブランドや大きなメーカーによっては低音側巻き(ワウンド)弦だけ少し太くし全体的な帯域を広げたバランス変則セットや、「9.5」や「10.5」などベーシックセットの間を埋める中間セット等も存在します。ただし、どこにでも豊富に流通しいつでも買えるものではなくなってくるので、常に一定数ストックし換えを持ち歩く必要はあるかもしれません。


ゲージ変更に伴うナットやネックへの配慮も怠らず

ナットとはギターの弦を支えるブリッジサドルと対を成す0フレット部分のパーツですが、ギターにはそれぞれのモデルに最適な弦ゲージが想定され設計されており、牛骨や人工素材などで形成されるナットの溝の太さや深さもその標準値に基づいて設計されています。一般的なエレキなら「09」「10」がデフォルトになっていて、そこから前後1段階程度のゲージ変更ならそのまま使っても全く問題ない場合がほとんどですが、一気に2~3段階太くするような場合はナットの素材や溝の形状によってもフィッティングの様子が変わってくるようですので、メーカーや販売店・リペア工房などでセットアッパーに一度相談してみたほうが安心かもしれません。まあ、ゴリゴリに太い弦をブリブリに弾き倒せばすぐに馴染んじゃう気もしますが笑その場合元の細い弦に戻すととたん不具合が生じる可能性もありますのでご注意を。また総合的な弦張力変化により多少なりともネックの反り具合も動いてくるので適宜ご配慮を。


ナットからネック部分


ギターと弦ゲージのマッチングによるサウンド調整

先述のように弦の太さを変える事による弾きやすさの違いはトレーニングで一定程度慣れますが、物理的に生まれるそもそもの発音はやはりそれぞれ異なり、張るギターとのマッチングによっても変化します。あるいは弾き心地の変化からプレイのニュアンスに少なからず影響も生じるでしょう。つまり、選び組み合わせる弦で、そのギターの個性を活かしたりウィークポイントを補ったりするキャラクター創りやサウンドメイクが必然的に否応なく生じているという事です。

エフェクターやイコライザーなどの電気信号段階やアンプの出力段階でもある程度の補正や調整は可能ですが、そもそも出ていない音を付加する事はかなり難しく無理も無駄もあるので、やはり楽器源の鳴り響きの段階で理想に近づける選択が最も効果的で大切です。


そんなことで少し前から、


JAZZMASTERとJAGUARの違いと魅力&欠点比較でも紹介の Fender MEX JAGUAR に張る弦ゲージを「10」か「11」でずっと迷っています照。


テンションを補ったジャガー

ショートスケールネック(610mm/24inch)なのでチューニングの安定性や低いテンションを補うべくの更なるゲージアップですが、「11」だと振動がどっしり安定しより強く美しく鳴り響く反面、音作り面で元々のジャガーの味でもあるいかにも軽快なそれらしさが少々スポイルされすぎてしまっている気もして、いったりきたり。


で、現状得た結論…


曲によって変えたい!笑


ソーナッチャウヨ(*´・ω・)(・ω・`*)ネー


レコーディングならさておきライブなどでは現実的ではないのでこんど変則の「10.5」も試してみようと思います。その他のギタリスト音楽論てきな記事や、ギター&機材談話関連はコチラからぜひどうぞ。ホナマタ。