ワイヤレスBOSS-WL60辛口レビュー

令和2年西暦2020年あけましておめでとうございます。
今年から少しずつでもここでウェブログしていこうかと思いつき。そんな新年ふんわり浮かれたぼんやり動機なのでいつまで続くか判りませんが、気になる記事だけでも暫しお付き合いの程を。

さて、 早速ですが昨年発売以来高性能で激安価格とかなり良い評判を聞くエレキギター(ベース)用ワイヤレスシステム BOSS WL-60 を購入して暫く使ってみましたので、早速ユーザーとして実際の使用感を辛口めに悪い点も包み隠さず具体的にレビューしたいと思います。(性格悪め笑)


ギターワイヤレスは安心の本格外付けタイプがおすすめです。

今流行りのワイヤレスはボディ&アンプ側共にトランスミッター(送信機)とレシーバー(受信機)を直差しする極安価な簡易タイプが主流かと思いますが、こちらはいずれもシールドで接続する本格外付けタイプです。昔からプロのギタリストがライブ等でストラップの腰の辺りに付けてるあの黒い箱です。憧れますよね笑。接続手順の手軽さは本体直差しの方がシンプルで簡単なのは確実ですが、演奏しているうちに本体に触れジャックが外れないか心配ですし、ギターボディに異物が付く見栄えも微妙です。せっかくワイヤレス化するならいつも通り何も気にせず弾きたいし自由に動き回りたいですよね。


WL60の内容物

内容物は送信機&受信機本体と、60cmの片側L型高品質シールド1本(あと単三乾電池4本)も付いてます。(※シールド絶対必要なんだから短くて良いから2本入れて欲しかった処。)電源アダプターは別売りですが乾電池駆動派のぼくはいらないかな。

レシーバーのデザインは一般的なストンプ型エフェクターとほぼ同じサイズで、IN/OUTプットも筐体左右に付いています。電源アウトジャックもあり給電サプライヤー機能も果たすので個別エフェクターをボードで組むタイプのこだわり派には並べやすくてうれしいポイントかもしれません。


が、

このサイズ形の割に異様に軽く明らかに中身スッカスカで、無理やりこの形に合わせました感がはんぱないです苦笑。加えて、足で操作する類のものでもないので、踏んだり落としたりすると簡単に割れてしまいそうなプラスチッキーな外装。個人的には持ち運びにもかさばるからより薄く小さくできるなら素直にそうして欲しかった。


送受信機の外観


使い方一目瞭然の簡単操作

外観のボタン類を一見すれば直感的に解るシンプルで簡単な操作性。ぼくも説明書をほぼ読まずに使い始めました笑。


レシーバー(アンプ側受信機)

[SCAN]で現電波状況から14CH中最も干渉の少ないチャンネルを推奨され、
[ENTER]でCH決定後トランスミッター電源を入れそのCHに合わせれば接続完了。
[CABLE TONE]はケーブルトーンシミュレーションで、押す度に仮想シールド使用時の音質劣化具合を「無し→3M→6M」と設定をお好みで切り替えられます。長いほどハイが削られこもった感じになるので、いわゆるデジタル臭いと感じる場合に使えます。が、受信機から足元スイッチャー類を通して少し離れたアンプまでは結局有線で繋ぐと考えると劣化無しでもいいかなと。無線を2段階使う人やライン録音向けの機能かもと。

液晶ディスプレイ画面には電波強度やバッテリー残量等も常時表示されます。受信機の電源はアウトプットにジャックを差すとオン。なので休憩等ではわざわざよいしょとケーブルを抜いてオフる必要があります。ここは送信機と同様の電源スイッチあったほうが良いじゃない。


トランスミッター(ギター側送信機)

正面にチャンネルセレクトボタン[△▽]と電池BOX蓋、上部にインプットと電源[ON/OFF]スイッチがあるだけ。


取扱説明書

ねStep1・2とぱっと見で解る極めて簡単操作です。


単三乾電池計4本で全て動く利便性

ぼくが最もこだわった、というかコレ一択だった最大の理由が、レシーバー&トランスミッター共に乾電池のみで駆動できるワイヤレス機種は現状これだけだった点。こんなふうに入れます。


乾電池入れ

それぞれ2本で計4本。ほんとにこれだけ。充電池内蔵駆動の製品はバッテリー劣化が進むとどんどん稼働時間が短くなるし、予備や交換バッテリーを用意するのも難しい場合が多い。携帯電話とかもまずバッテリーがダメになって替えるでしょ。

乾電池式なら、なんなら充電忘れちゃっても近所のコンビニで買って即使えるし、ぼくはとりあえずパナソニックのエネループ(スタンダードタイプ)で問題なく使えてますし案外しっかり持ちます。


エネループ8本用意してローテーションすれば普段使いからマジで電源アダプターいらないっす。

4本使用中に残り4本を充電。どんだけぶっ通しで練習しようともエンドレスです笑。稼働時間は新品アルカリ電池で送信機は約25時間で、受信機が約10時間くらいなので、実質レシーバーの10時間程度がマックス。あ、途中5時間目くらいで送受信器の電池を入れ替えればもうちょい伸びるか?。1日3公演くらいなら通しでいけるタフさです。充電も気にせずアダプターも持たずに最小機材で現地入りできるのは物理的にも精神的にもかなり楽。
ここは何の文句の付けようもない称賛点。


エネループ充電器


ギターストラップに簡単取り付け

下記画像の通り、トランスミッターは特別ケースやホルダーなどを買わなくても本体付属のクリップだけで十分しっかりストラップに取り付けられます。


付属の取り付けクリップ

本体クリップだけでもシッカリ装着

一見ひ弱そうなただの鉄のクリップですが意外に硬く、縦方向に正しく通すと見た目想像以上にシッカリ付きます。このクリップでの取り付け方を勘違いされている方を時々お見受けしますが、横に挟むんじゃなくて、縦に通すのが正解です。


ストラップへの取り付け方

こうすればギター回しとか担いでマラソンするとかじゃない限り簡単にはズレ落ちたり外れたりしません。


ギターに取り付けた様子


トランスミッターホルダー(ケース)レビュー

心配性な方や、送信機自体を厳重に守りたい方や、細く厚いレザーストラップ等に取り付けたい方は下記のような汎用ホルダーやケースも各社通販で売ってます。例えばこういうの。


トランスミッターホルダーケース

いちおうこれも買ってみましたが…どーかな…あんま使わないかも?笑。取り付けた様子はこんな雰囲気ね。


ストラップに取り付けた様子

某メーカーのWL60専用設計本革ホルダーで液晶画面が見えるものも売ってたけど、結局電池交換時は取り出して抜かなきゃいけないから、よっぽどトゲトゲした衣装とかじゃなければいらなくないか?って気も。まあなんつうか、本体だけでもちゃんとしっかり付けられるよって話。

(※後日追記の使用感補足:…と思ったのだけど、ストラップにトランスミッターをつけたままセミハードケースにしまって移動した際ボディにがちがち当たって気になったので、全面を覆うふわふわソフトタッチのこのタイプがギター本体への小傷防止の意味でもとても有効でした笑オススメ。)

▼さらに後日追記▼
後に楽器堂さんで売られているWL60専用ケース「ZILL and Rei」もものは試しに買ってみました。


本革専用ケース

ZILL and Rei

ふわふわじゃないし筐体カドが少し出てしまう分、先述のポンチケースより保護性能は低そうですが、耐久性は高そうだし、本革で高級感があって見た目は素敵。ストラップへの装着感も良好でお気に入り。固定感優先で上蓋がセンターにある通常タイプをチョイスしましたが、上部電源スイッチ操作用の穴をあけるつもり。


送受信範囲は約20M

ってスタジオやライブハウス程度ならなんの問題もない距離。もちろん障害物等のない最大距離ですが普通に一般的なライブって考えると問題なさそう。さすがに大ホールや広めの野外ステージを駆け回ったり、出力を直接PAに送る等だと不安があるけど、基本立ち位置の足元エフェクター等に繋ぐ事を考えればキャパ100や200人程度の中箱舞台なら20Mもあれば十分。まあもう一声距離あるとさらに安心って気もしなくもないですが、このあたりは混線の確率や消費電力量とのバランスもあるので、大は小を兼ねる的に一概に広ければ良いとも言い切れない。今後の技術向上とリファインに期待。


NAC#'s Guitar Review Summary.

いかがでしたでしょうか。辛口レビューと銘打ちつつ…デメリット少なく総じて良い点が目立った格好になりましたか。いや、正直な話、不満らしい不満がさしてなく、粗を探し重箱の隅をつついてこの程度の不都合なわけです。あとは、より接続距離や電池持ちが伸びたり、小型化したりしていくのでしょうが、ワイヤレス食べず嫌いの方が良く言われる「レイテンシー(信号遅延)」や「音質劣化」はもはや 気になりません 気づけません。

こんなに便利で優秀な無線システムがお値段約3万円の破格値で買えちゃうんですから凄い時代になったもんです。暫く経てば中古でもうちょっと安く買える環境も生まれるでしょうし、ココだけの話?ぶっちゃけ今ワイヤレス買うならだんぜんオススメが BOSS WL-60 と断言します。

などとベタ奨めしておいて、
すぐに別のさらに優秀な新製品が発売されたらごめんだけど笑。


このブログではギター&機材談話関連や、ミュージシャンのためになる(といいな)ギタリスト音楽論などの話を中心に皆様と楽しくシェアしていけたらと思っていますので何卒よろしくお願いします照。