ギター指板とチューニング基準音の覚え方
ギタリストの基本中の基礎として、6弦ギターのスタンダードチューニングと指板上の音階をダイアグラムで視覚的にテキストタイプしてみました(暇人おつ笑)。
ちなみに、
上から1~6弦(BASSは3~6弦)、
Fのファは「フ」と書くとして、
C D E F G A B は英語で、
ド レ ミ フ ソ ラ シ が伊語です。
イギリス語Ver.
2B||C|・|D|・|E|F|・|G|・|A|・|B|
3G||・|A|・|B|C|・|D|・|E|F|・|G|
4D||・|E|F|・|G|・|A|・|B|C|・|D|
5A||・|B|C|・|D|・|E|F|・|G|・|A|
6E||F|・|G|・|A|・|B|C|・|D|・|E|
弦開||1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|
イタリア語Ver.
2シ||ド|・|レ|・|ミ|フ|・|ソ|・|ラ|・|シ|
3ソ||・|ラ|・|シ|ド|・|レ|・|ミ|フ|・|ソ|
4レ||・|ミ|フ|・|ソ|・|ラ|・|シ|ド|・|レ|
5ラ||・|シ|ド|・|レ|・|ミ|フ|・|ソ|・|ラ|
6ミ||フ|・|ソ|・|ラ|・|シ|ド|・|レ|・|ミ|
弦開||1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|
この通り、調弦基準の開放弦だけ言うと、
6弦から「EADGBE」
あるいは「ミラレソシミ」
となります。
最も一般的な語呂合わせの覚え方は「家で地ビール」とか「家でゲームボーイいーね」とか「見られそうシミ」とかです。ほらもう覚えた笑。
あまり使わないおまけですが、日本語では「ドレミファソラシド」を「ハニホヘトイロハ」で表していました。クラシックや音楽の教科書などで見るハ長調とかト短調とかのアレです。ロシア語はよりニッチで収まりも悪いので割愛させていただくとして参考までに、
日本語Ver. はこうです。
2ロ||ハ|・|ニ|・|ホ|ヘ|・|ト|・|イ|・|ロ|
3ト||・|イ|・|ロ|ハ|・|ニ|・|ホ|ヘ|・|ト|
4ニ||・|ホ|ヘ|・|ト|・|イ|・|ロ|ハ|・|ニ|
5イ||・|ロ|ハ|・|ニ|・|ホ|ヘ|・|ト|・|イ|
6ホ||ヘ|・|ト|・|イ|・|ロ|ハ|・|ニ|・|ホ|
弦開||1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|
開放では巻弦側から「ホイニトロホ」。このニュアンス昭和世代としてはドラクエの復活の呪文を思い出しますな汗。お琴や琵琶の世界じゃなきゃ中々使わないかも苦笑。スマホ画面の横サイズを意識して小さめの文字にしたので地味に見難いかもですが、見易い画像やイラストなんかは既に世の中にゴマンとあるので敢えての文字ベースに特異な付加価値があるカモってことで何卒ご容赦を。
さておき、6弦ギター指板(12フレット以降は繰り返し)の基本設定はこう調弦する訳ですが、何はともあれこの場所と音名は暗記した方が絶対に良いわけです。ソロパートでスケールを弾くにしろバッキングでコードを弾くにしろです。
「指と体で覚えてるから音に名前なんてイラネエンダヨ!」
なんて言わず騙されたと思ってぜひそうしてください。時々意識してくれるだけでも全然違いますから。
「あーそういえばココはAだったなあ…」から、
「あれ?てことはココでも弾けるんじゃね?」と気づいたり、
「この感じのこの時は絶対ココでしょう!」と簡単に推測できるようになります。
音楽の発端はこの世の真理を測る学問。この指板は宇宙の深淵の如きです。
ホラ、君にも見えるだろう?宇宙(ソラ)が。
ポジションマークが惑星(ホシ)みたいだろ?
感じろよ君の中の小宇宙(コスモ)を。
音名や音符は音楽家唯一の共通言語
で譜面を通せば音的なコミュニケーションは全て取れてしまうミュージシャン同士の文字や言葉みたいなもの。「言語は通じなくても音楽は世界共通」とは正にこういう部分でもあります。ふだんの日常会話なに言ってっか全然わかんなくても、セッション中、
「ヘイギターCカモーンヌッ!」
って言われたら「あぁここでドの音が欲しいのね」ってわかるのですから笑。
つまんないお勉強の部分と感じるかもしれませんが、逆に言えば才能や素質じゃなく学びさえすれば誰にでも絶対理解できる程度の事です。指板の音名暗記くらいなんなら掛け算の九九暗記より楽なんじゃない?これほど便利でかつ簡単な事からさえ目を背けていては世界はなかなか広がりませんからもったいないですよね。
ミュージシャンとしてのギタリストが基礎的な音名や様々な場面に対応した音程を把握しそれを指板上で見えるようにすることは、一般人が日常会話における単語や文法を覚える事と同じくとても重要なのです。
固定ドと移動ドの考え方
少々補足ですが、スケールの解釈には「絶対的な音階としての固定ド」と「相対的な音程としての移動ド」の概念があります。例えば、キーCでチューリップ「咲いた~♪」の音階は「ドレミ~♪」ですが、シャープ♯2付きのキーDだと固定ドでは「レミファ♯シャープ~♪」となります。が、ギターやベースでの演奏の場合移調は指板平行移動で済むため運指の型や音程感覚的にはドレミのままでOKですよね。これが移動ドの考え方です。一般の方はカラオケのキーチェンジャーをイメージすると分かりやすいかもしれませんね。楽器の特性上、鍵盤系プレイヤーなどは固定ドでのアナライズと理解をする必要がありますが、ギタリストが調性を意識するメリットは移動ドで考えられる事にもあるので、そういう解析方法や捉え方もあると意識しておきましょう。
ギター指板の音名の覚え方
当然人それぞれ我流でも良いのですが、ご参考までにぼくなりのギター指板の音名とポジションの覚え方のコツをご紹介しておきますね。
まず基準の5弦6弦音階を把握する
コツなどと偉そうに言っておきながらイキナリ暗記かよ!ってツッコミはよくわかります笑がココだけなんとか頑張ってお願いします。始めはゆっくりでもぜんぜん良いですし「CDEFGAB…」て指折り数えたっていいんです。ここで改めて6弦と5弦ルートの音階を再確認。
6E||F|・|G|・|A|・|B|C|・|D|・|E|
弦開||1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|
ロー(オープン)コードでも使う3フレットくらいまでは難なく覚えられると思います。ので、5・7・8・10フレットの6・5弦の覚え方をひとつ提案。
「番組ADが蜂(BEE)をセンターフォワード(CF)に起用した!彼はドルチェ&ガッバーナ(DG)好き。」
とか。たとえばよ笑。
残りの1~4弦は導き出せる
5・6弦の各ポジションと音名が入ったら、その他残りの1~4弦は全て5・6弦から容易に導き出すことができます。
6・4・1弦の同音階ポジション
|-・-|-・-|-・-|
|-・-|-・-|-・-|
|-・-|-・-|-〇-|
|-・-|-・-|-・-|
|-〇-|-・-|-・-|
上記の〇部分は全てオクターブ関係にある同じ音になります。つまり6弦と1弦は同じ音階の2オクターブ上で、6弦に対し4弦の+2フレットが1オクターブ上。「Fコード」の形で考えると解りやすいですね。
5・3・2弦の同音階ポジション
|-〇-|-・-|-・-|-・-|-・-|
|-・-|-・-|-・-|-・-|-〇-|
|-・-|-・-|-・-|-・-|-・-|
|-・-|-・-|-〇-|-・-|-・-|
|-・-|-・-|-・-|-・-|-・-|
5弦を基準に2・3弦のオクターブ上の同音は上記のようになり、2・3弦の〇は同じ音程です。「パワーコード」や「オープンCコード」フォームでの人差し指と薬指をイメージすると認識しやすいでしょう。
指板図をパッと見ると一見難しそうですが思ったより簡単でしょ?これでギター指板上の全ての音名が把握できるはずです。あとは反応速度の問題なので考えずともノータイムで見えるようになるまで体に叩き込もう!
最後まで熟読してくれた皆様におまけで指板音名とペンタトニックのダイアグラム表の大きめの画像置いておきますので無断転載以外ご自由にどうぞ。B5かA4サイズくらいまでならプリントアウトに耐えられると思います。
ガンバロウゼ!
ギター初心者最大の難関コードFじゃなくB説や、スケールと調性を解説したメジャーとマイナーの平行調的恋人関係(スケール編)、ギター構成の理解を深めスキルアップに役立つケイジド(CAGED)システムで覚えるペンタトニックスケールの活用法などもご参考になれば幸いです。