好きの理由
なんとなく漠然と、でも確かに好きって思うことありますよね。なにが理由かはよく分からないけど、フィーリングとか感性とか本能的にいいなと思う感じ。
あるいは逆に生理的に無理って嫌うパターンも然りでしょう。
例えばギタリストやミュージシャンなどではない一般人の方でも、好きな楽曲のカテゴリーやテイストに偏りがあったり、時期的なトレンドやマイブームがあったりすることもあると思いますが、そんな感覚的直感的な好き嫌いでも、ただ自認できていないだけで意外となにかしらの理由や理屈はあるのかもしれません。
大好きな2曲を例えに
上図右(白)のサビのコード進行、
|B|G△7|C△7|F#7(#9)・F#7|
中の「F#7(#9)」(通称ジミヘンコード)の構成音は
- F♯(ルート)
- A♯(長3度)
- C♯(完全5度)
- E(短7度)
- A(♯9・短3度)
対して別曲左(青)の「Gdim7」(キー揃え)の実音は
- G(ルート)
- A♯(短3度)
- C♯(減5度)
- E(長6度)
- ( ※ B♭・D♭を異名同音として表記。)
で根音こそ違えど、構成音が3つも重なる二つの響きは同種の趣きで進行中同じ役割を果たすコードと言えます。直前の「C△7/F#」からの流れも加味すると、転回コードや代理コードなどと同様、ハーモニーをメロディックに捉えスケール中のどの音をどこで使い強調するか目立たせるか程度の符割りやアレンジの違い。つまり、好きだった全く違うリズムとニュアンスのそれぞれの曲が、解析すると実はとてもよく似た構造のバリエーションだったことが解ります。
好きな曲を幾つか挙げてもらったら、
それぜんぶ丸サ進行じゃん笑
なんてことも究極ありうるわけです。
それはフック的なピンポイント要素だったり複合的な相乗効果だったりと様々なケースあるでしょうが、こんな循環コードの音楽的アナライズに限らず、神羅万象あらゆる事態が必然原因めいた要因がもたらした当然の結果なのかもしれません。例えば「可愛さ余って憎さ百倍」は恋しく思う好意自体が相反する動機であり、「間が遠なりゃ契りが薄い」は接触間隔や物理的な距離感が及ぼす影響といえます。
こんなふうに双方一見全然違うタイプなのに「だから好きだったのか」という類似性や共通点などの趣向性や理由の気づきは、そのジャンルの理解を深めることはもちろん、自身の心がどんなものに魅かれ心喜ぶのか、逆説アプローチ、何を嫌いどんな事を許せずまた苦手と思うのかを極力正しく自覚することが己の客観的な本質や特性を知る最大のポイントかもしれませんね。トハイエ、渦中の自分じゃなかなか気づかなかったり解らなかったりしがちなのもまた真理かもしれませんが汗。
退屈なんか恐れていない?嫌だ怖い。
どうして二人は出逢った?知らんわ。
ぼちぼち浴室いってきますほなまた。