小指が立つギタリストのクロマチック矯正法
暫くぶりにジャズマスターに弦を張って弾いたらストラトとは違った良さを再認識しびっくりしたのち嬉しくなってしまったどうもNAC♯です。
例えるならまるで
「久しぶりに会った可愛い女友達がさらに想定を上回る美人になっていて、くわえてなぜか急にちょっと気ぃ持たせてきてドキドキした照」
ような気分が味わえて幸せラッキーでした笑。
さて本題、ギター運指でどうしても小指がピンと立ってしまう事を悩むギタリストも少なくないかもしれません。ぼくもドッチかと言うとソノクチです。まあ立つまではなりませんが、早い運指やストレッチなど離れた距離になるとやっぱり掌の外側が少々力んで浮きがちです。小指でハンマリングオンする場合などはむしろちょっと振り下ろすくらいで良いですし、個人的にはフレーズが楽譜通り弾けていればあまり気にしていないのですが、見た目的には大袈裟にバタつく運指は物理的にも無駄と言えばそれは確かにそうなので気にされる方もおられるでしょう。
そこで、
極力小指が力んで立たないように訓練するクロマチックエクササイズ矯正方法を紹介します。コツは小指で押さえていた弦を放す時は持ち上げるのではなく力を抜くイメージ。通常小指はその構造や神経的に薬指と連動し一緒に動きがちなのは割と普通でよくあるケースですが、根気よくトレーニングすればある程度矯正可能ですので気になる方はぜひトライを。
まず運指指定の指番号を
- 人差指
- 中指
- 薬指
- 小指
とし、そのまま指定フレット数字と連動します。「1なら始点フレットを人差指で、3なら始点から全音上を薬指で。」といった仕組みですので、必ずしも始点の1が1フレットである必要はなく、むしろローポジションからハイポジションまでフレットボード上の様々な位置で練習しましょう。
トレーニング実施の際は、なるべく綺麗な発音で滑らかに弾けるギリギリの速さがおすすめの目安。何れも八分音符(8音1セット)を想定していますのでリズムマシンやメトロノームなどを使い一定のテンポをキープし、ダウン&アップ交互のオルタネイトピッキングを維持して行うと基礎練習も兼ね一石二鳥(三鳥)ですよ。
クロマチックトレーニング小指固定版
小指を固定したままその他の指を動かす矯正トレーニングです。高音弦と低音弦は隣り合った2本の
- 1弦と2弦
- 3弦と4弦
- 5弦と6弦
小指低音弦固定 Type.
高音弦側|・123・123|
低音弦側|4――→4――→|
小指の「4―→…」は「123」を弾く間も音を伸ばし鳴らし続けます。つまり小指の4フレットはずっと押さえたまま、高音側で123フレットをクロマチックで弾きます。
下降 Ver.
高音弦側|・321・321|
低音弦側|4――→4――→|
弾く位置は全く同様の、下降バージョンです。上昇時よりも難易度が高いので小指が離れて音が止まらないよう気をつけて。
小指高音弦固定 Type.
高音弦側|4――→4――→|
低音弦側|・123・123|
今度は逆に高音弦側に小指を置き、低音弦側をクロマチックで弾きましょう。
下降 Ver.
高音弦側|4――→4――→|
低音弦側|・321・321|
同様に同じ位置での下降バージョンを。慣れてきたら、これら計4パターンをローテーションで続けて実施すると効率的です。
クロマチックトレーニング小指押弦版
コチラは1本の任意弦を使い小指とその他の指を交互に押弦していく矯正トレーニングです。先述の小指固定版と違い、小指4を放すとき弦から離れすぎないよう意識するのが重要なポイントです。同様に八分音符設定で、フレット位置や弦は様々なポジションで練習しましょう。
任意の弦|14243424|
スピードを上げても力みすぎないようにするのがコツ。この8音を1セットとして、続けてフレット移動や弦移動するとより効果的です。ブリッジミュートなどを併用してもいいですね。
掌の小指側筋肉が痛くなる場合
この小指押弦エクササイズでは特に掌の外側の筋肉が痛くなる場合がありますが、すぐに疲労が出る場合基本的には「小指外転筋」や「短小指屈筋」など小指を動かす筋力不足と言えます。過度な無理は禁物ですが、その他の筋トレと同じくある程度負荷をかけていかなければ筋肉が付きませんので、限界ギリギリまで頑張りましょう笑。ただし、妙に痛みが引かない場合などは直ちにトレーニングを中止し十分に休憩し様子を見ましょう。
NACギター運指の基礎練習は準備運動なのでとりあえずちょっとやっとけと思う件
クロマチックトレーニングは音楽性も薄くあまり楽しいものではないので肉体的だけではなく精神的ストレスも大きくかかる苦しい練習ですが、基礎的な運指のフォーム矯正や能力向上には大変有効なフィジカルトレーニングですので、指のウォーミングアップや状態確認だと思ってリラックスし軽い気持ちでときどきでもやってみましょう。
何も考えずについいつも弾いてしまうような手癖を薄める効果もありますし「つい小指が立ってしまう」などの自分の運指の悪癖を意識するきっかけにもなりうります。通常の楽曲演奏ではあまり弾く事のない指運びのフレーズが意外と早く正確に弾く事が難しいと気づくかもしれませんよ。
小指の強化をお考えの方は「ミュージシャンがスマホ使用時に気をつけるべき事」もぜひご一読を。
ゲシュタルト崩壊が癖になりそう@nac_guitar